ドイツ旅行

【ドイツ旅行】

■ フランクフルト
 ユーロの本拠地。文豪ゲーテのふるさと。人口65万人。
 ドイツの商業,金融の中心地。ドイツ有数の大銀行の本店,外国の大銀行の支店が集まり,さらにドイツ連邦銀行,欧州中央銀行の所在地。
 見本市都市として知られ,年に15回ほど国際見本市が開かれる。
■ フランクフルト・ライン・マイン空港
 フランクフルトの南西約9kmのところにあるヨーロッパ屈指の大空港。日本からの直行便のほとんどが到着し,ドイツ国内,ヨーロッパ各都市への便が乗り入れている。現在でも拡張工事が続いている。入国の時パスポートにスタンプを押されなかった人がいて,出国の時いやな顔をされていた。これはどっちのミスなんだろう。
■ リューデスハイム
 ラインの真珠とも呼ばれる小さな町。人口1万人。ここからライン下りの船に乗る。
 ツグミ横丁Drosselgasseのワイン酒場が有名。ワイン酒場やおみやげ屋さんが並んでいる。白ワインの産地。
■ ザンクトゴアハウゼン
 ローレライの町として知られている。ローレライは「妖精の岩」という意味で,ここを旅してきた船人が美しい黄金色の髪の乙女に魅せられて,舵を取り損ねて命を落とすという伝説の舞台となったところ。
 町の背後にはねこ城があり,14世紀にツェンエーレンボーゲン伯爵によって建てられた。
 ローレライは,実際に訪ねてみるとただの岩山で,どうしてこのようなロマンチックな話がつくられたのか,少し不思議な気がする。
■ クロンベルグ
 フランクフルト近郊にあるタウヌス丘陵地帯にある高級ベッドタウンの1つ。
 泊まったシャトーホテル シュロスホテルクロンベルグが建つ地区である。
■ ライン川クルーズ
 リューデスハイム〜ザンクトゴアハウゼン間にはブドウ畑や数多くの美しい古城,ローレライの岩が見られる。この日は,あいにく曇りで,景色が少し霞んで見えた。古城が次々に現れ,名前を確認するのが大変だった。
■ エーベルバッハ修道院
 ドイツでもっとも有名なワインの産地,ラインガウ。旧シトー会修道院。この修道院は,今日ではヘッセン州立のワイン販売機関となっている。内部の見学場所は回廊,礼拝堂,瞑想堂,修道僧の寝室,会議室,ワイン搾取の間,ケラー(ワイン樽安置所)など。ショーンコネリー主演の『バラの名前』の撮影場所としても知られる。
 我々が訪ねると,ケラーにワインが用意され,3種類の白ワインをコップなみなみと試飲させてくれた。顔が真っ赤になったほどである。
■ シュロスホテルクロンベルグ
 クロンベルの町外れにあるシャトーホテル。ドイツ皇帝ヴェルヘルム1世ヴィクトリアが皇帝亡きあと隠棲の館とした。ヴィクトリアは英国のヴィクトリア女王の娘で,故郷の城館を模してイギリス風に建てられている。訪ねた日は,結婚式の会場として使われ,ロビーでは招待客がお酒を飲んでいた。駐車場にはボンネットに白いバラの花の乗ったベンツが用意されていた。部屋の作りは城の間取りに合わせてそれぞれが異なるようである。ウェルカムサービスは泊まったホテルの中では最高のホテルだった。
■ ハイデルベルグ
 1枚の絵はがきのような印象深い風景を持つ町。古くから学生の町として知られる。人口13万9千人。ネッカー川と石造りの橋,丘の上の古城と趣のある旧市街などの風景が特に印象深い。
■ ローテンブル
 中世の宝珠とよばれ,ロマンティック街道のハイライトとなる町。中世の面影を,ほぼ完全に残している町として知られている。タウバー川沿いの高台にある城壁に囲まれている。人口1万2千人。街角の鉄看板,レーダー門から眺めた旧市街などはみどころだ。
 最近は,ホテル代が高く宿泊せずに通過する観光客が増えているという。私たちの泊まったホテルも売りに出されていた。しかし,観光した都市の中では,一番見応えのある町だったと思う。歩いて楽しい町である。
■ ハイデルベルグ城
 バロックやルネサンス様式が混在する古城。町を見下ろす堂々たる城。フリードリヒ館の後ろのバルコニーからの町の眺めが本当にすばらしい。ワインの大樽と庭もいい。30年戦争の後,ルイ14世率いるフランス軍によって大きく破壊され,完全に修復されることはなかった。したがって,外からの眺めは美しいとはいえない。
■ マルクト広場
 旧市街の中心にあり,観光の起点となる。プファルツ継承戦争で破壊され,1701年に再建されたものだ。周りには聖霊教会,騎士の家が建っている。
■ アルテ・ブリュッケ
 カール・テオドール橋。通称アルト・ブリュッケ(古い橋)。美しいアーチの石橋。ハイデルベルグ城のテラスから見るこの橋はとても美しかった。橋のたもとに猿の像があった。
■ 古城街道
 マンハイムからハイデルブルグ,ローテンブルグ,ニュルンベルグを抜け,チェコのプラハまで続く約975kmの観光街道。街道には約70もの城や宮殿が建ち並ぶ。
■ ティルマン・リーメンシュナダー
 中世の姿の残る街ローテンブルグの中心にあるクラシックなホテル。ローテンブルグのホテルの宿泊代が高く,宿泊客が激減しているとのこと。白い塔のすぐ近くにある。マルクト広場まで歩いてすぐのところにある。
■ マルクト広場
 市庁舎が建つ広場。この広場を中心にみどころやショップが集まっている。
■ 市庁舎
 町の眺めが楽しめる市内観光の起点。マルクト広場に面して建つ。13世紀に建てられたゴシック様式の西棟と,1501年の火災により再建され,広場側に建つルネサンス様式の東棟からなる2棟づくり。西棟の塔は上ることができ,町を見下ろすことができる。1ユーロ50セントを支払って実際に登ってきた。足がすくむような思いで二周してしまった。眺めはとてもいい。
■ ブルグ公園
 タウバー川の上方にあるローテンブルグを見下ろす美しい城跡公園。この公園から旧市街の眺めはなかなか良かった。
■ ロマンチック街道
 ビュルツブルグからディンケルスビュールを通り,南はドイツアルプスのふもと,フュッセンまで,全長約350kmを走るドイツの中でもっとも知られた観光街道。バイエルン地方の牧歌的な景色がとても良かった。
■ ディンケルスビュール
 ヴェルニッツ川沿いにあり,城壁に囲まれた人口1万6千人の小さな町。帝国自由都市として栄えたが,戦災による破壊を免れて中世の姿がそのまま残る。旧市街には,聖ゲオルク教会,ドイチェス・ハウス,ヘーツェルホーフなどがあり,15世紀の美しい木組みの家々は南ドイツ随一とも言われる。実際に訪ねて木組みの家を見ると,本物とそれをまねた木組みの家の区別は外見ではわからないように思う。
■ フュッセン
 ドイツアルプスの麓にあり,古くから高級保養地として知られ,ノイシュバンシュタイン城観光の拠点となっている。ロマンテッィク街道終着点の町でもある。古くはアウクスブルグから南イタリアまでを結ぶローマ帝国の街道町として栄えた。
■ ノイシュバンシュタイン城
 ルートヴィヒ2世の夢の城。別名「白鳥城」。直訳は「新,白鳥,石」。
 17年の歳月と巨額の費用をつぎ込んでつくられた白亜の城。築城は19世紀後半。ルートヴィヒ2世の孤独で数奇な狂気に満ちた運命は,今持って多くの人の関心を集め,映画や多数の書物に語り継がれている。
 作曲家リヒャルト・ワーグナーのパトロンで,オペラに心酔したことでも知られる。オペラの名場面を場内の壁画に描かせている。「ローエングリン」「パルシファル」など。城には着工から完成までの様子がわかる写真が展示されていた。マリエン橋から見るこの城はとても美しいと思う。白さを保つために1年中どこかを相似していると聞く。
■ ホーエンシュバンガウ
 ノイシュバンシュタイン城やホーエンシュバンガウ城のある村。ホーエンシュバンガウ城は黄色い城で,ルートヴィヒ2世が弟オットーと子供時代を過ごした城。ノイシュバンシュタイン城築城中はこの城から進行状況を眺めていたという。
■ ヴィース教会
 ユネスコの世界遺産に指定されているバロック教会の傑作。のどかな風景の中にある華やかなロココ芸術の装飾が施された教会。内部は,天体との結びつきを意識して,鏡が配置され,特定の時間に特定の像が映し出されるように設計されている。内部のいちばんの見どころは、壮麗な天界を描いたフレスコ天井画 。とても美しい絵だった。教会は思っていたより小さかった。
■ ミュンヘン
 ビールと芸術の都。BMWの本拠地。人口130万人。
 バイエルン地方の中心地として古くから栄える国内有数の大都市。1180年からヴィッテルスバッハ王家の統治となり,約700年続く。ヨーロッパ文化の中心地として栄えた。王家の残した歴史ある建造物が数多くのこり,華やかな文化を漂わせる。
■ マリエン広場
 ミュンヘンの町の中心となる広場。金色に輝くマリア像がある。
■ 新市庁舎
 仕掛け時計で有名。
 ルードヴッヒ1世によって1867〜1909年に建てられたマリエン広場にあるネオ・ゴジック様式の建物。時計は,11:00と12:00に10分間作動する。3月から10月は17:00にも見られる。仕掛け時計の最後は,金の鶏が羽を動かし,時を告げていた。
■ ニュルンベルグ
 職人の町。おもちゃの町。クリスマスマーケットはヨーロッパ随一。
 バイエルン州ミュンヘンに次いで第2の都市。人口49万5千人。神聖ローマ帝国の皇帝都市としての歴史を持つ。
■ バンベルグ
 小ベニスと称される水の都。人口7万人。
 レグニッツ川沿いに広がる美しい町。旧市街は戦禍を逃れ,宮殿,教会などが往事の姿をとどめ,旧市街全体が世界遺産に登録されている。薫製ビールは,慣れないためかすごくおいしいとは言えなかった。
■ 中央広場
 日曜・祭日以外は青空市場が開かれていて野菜や果物,花などの屋台が並ぶ。
■ 聖母教会
 1日1回12:00頃に動く,カール4世と7人の選帝候の仕掛け時計を見ることができた。聖母教会右横のレープクーヘンシュミットというお菓子やでおみやげが買える。
■ 美しの泉
 八角形のピラミッドの上に40の像が飾られた高さ17mの塔。塔の鉄柵に金色の環がはめ込まれていて,職人の技術の高さを誇るシンボルだった。また,3回環を回す間に願い事をし,人に打ち明けなければそれが叶うという言い伝えがある。家内はやっと環に届いた。
■ 聖ロレンツ教会
 美術品が並ぶゴシック様式の教会。13〜14世紀にかけて建設された教区教会。天井からつるされている木彫りレリーフは,ファイト・シュトゥスの最高傑作「受胎告知」。
■ カイザーブルグ城
 町を見下ろす高台に建つ神聖ローマ帝国の皇帝の城館。
 1050年にハインリヒ5世が築城。見どころは,ロマネスク様式の美しい2重の礼拝堂。チケット売り場近くの井戸小屋。井戸小屋ではポットから水を落としたり,火のついたローソクを下ろして深さを実感させてくれた。
■ 新宮殿
 領主司教の権威を示す豪華な宮殿。
 1703年に完成した司教の宮殿。後期バロックの建築家レオンハルト・ディーツェンホーファーの代表作。豪華な彫刻やフレスコ画が施された皇帝の間や司教の間などをみた。
■ 大聖堂
 4本の尖塔がそびえる中世彫刻美術の宝庫。
 皇帝の聖堂と呼ばれる大聖堂。ロマネスク様式からゴシック様式への過渡期の建築物。中世の彫刻美術「バンベルグの騎士」,ハインリヒ2世とその妃の墓(祭壇下)を見学。
■ ドーム前広場
 新宮殿,大聖堂に面し,水の都バンベルグの観光の中心。
■ 旧市庁舎
 レグニッツ川に架かる橋の上の市庁舎。
 15世紀の建築。側壁に美しいフレスコ画が施され,内部にはヨーロッパ各地の陶磁器が展示されている。当時はゴシック様式だったが,18世紀にロココ様式に改装された。